西湘駅そば巡りツアー

  今回の小さな旅は、神奈川県と静岡県の県境に近い道の駅「山北」で夜を明かしたところから始まります。この駅、首都圏から近いこともあって、これまでに何回か立ち寄っているのですが、営業している時間に出くわしたのは初めてです。いつもは、夜遅くに来て、寝て、朝早くに発ってしまいますからね。小さくて素朴な施設ですが、玄関先の青空市(写真右のテント)は活気があってなかなか楽しかったです。産直野菜が結構安く売られています。
  駅そば探訪は、JR御殿場線の山北駅から始めます。まぁ、初めからこの駅にはあまり期待していなかったのですが、やはり駅そばはありませんでした。代わりに、年代物のボンネットバスが駅前に停まっているのを発見しました。最近、このようなレトロバスを運行する自治体が増えてきていますね。東京でも、渋谷区とか台東区あたりはかなりレトロな区営バスを走らせていたような気がします。
  同じ御殿場線の松田駅(厳密には、小田急の新松田駅)には駅そばがあるということを知っているのですが、同時に駅前が狭くて車を停めにくいということも知っているので、パスします。やってきたのは、伊豆箱根鉄道大雄山線の終点・大雄山駅。駅名からはロープウェーの駅のようなイメージを受けますが、実際は南足柄市の代表駅。街なかにあります。しかし、ここにも駅そばはなし。記念に入場券を買っただけで、退散します。
  JR東海道本線に移って、鴨宮駅、国府津駅と寄りますが、どちらも駅そばなし。国府津なんて結構大きな駅だし、御殿場線とのターミナルなんだから、駅そばの1軒くらいあっていいんじゃないかと思うところですが、現実は厳しい。
  駅そばがあるのは、国府津の隣、二宮駅。一応、二宮町の代表駅ではありますが、国府津の方が需要がありそうに思うのは私だけでしょうか。
  二宮の駅そばは、首都圏でお馴染みの「小竹林」。改札の外にあります。わりと新しい店なのでしょうか、ピカッと綺麗です。
  「小竹林」は、細い冷凍麺が特徴です。歯の裏にくっつきそうなネットリ感があります。そして、ワカメが乗るのが嬉しいポイントですね。ワカメは干渉力が弱いから、麺・つゆ・具材の味を殺すことがありません。デフォルトおまけトッピングとしては、ワカメが王道ですね。
  東海道本線はこのくらいにして、内陸へ切り込んでいきます。小田急線の、渋沢駅です。隣の秦野駅は秦野市の代表駅で規模も大きく、駅そばもあることを知っているのですが、代表駅でも何でもない渋沢駅も、なかなか立派な駅舎でした。そして、改札を出て左前に、小田急沿線でお馴染みの「箱根そば」がありました。
  「箱根」には、「箱根そば」と「生そば 箱根」の2種類があるのですが、これは前者の方。小田急の駅構内にあるのは、たいてい「箱根そば」ですね。駅の外、あるいは他社線沿線にある店舗は「生そば 箱根」であることが多いです。
  基本的に、両者に味覚的な違いはあまりないのですが、「箱根そば」の方に何店か「異端店」があります。渋沢もその一つ。麺はノーマル茹で麺(普通は生麺)で、値段も少し安く設定されています。私は必ずしも「生麺>茹で麺」であるとは限らないと考えている人間ですので、安いのであればそれは一つのプラス材料と見なします。
  その後、JR相模線の寒川駅に寄りますが、駅そばなし。もう「西湘」のエリアを出てしまいましたが、もう1軒いきましょう。本当は鎌倉駅にしようと思っていたのですが、日曜とあって観光客が多く、とても車を停められず、退散。逗子駅に回ります。しかし、JR逗子駅も駐車場がことごとく満車で、ロータリーではリアルタイムで駐車違反の取り締まりが行われていたので、これまたパス。いかにも「NRE」っぽい駅そば店がちらっと見えましたが、これはまた次回以降に。今回は、中心街から少しはずれたところにある京急の新逗子駅を攻めることにしました。
  京急線の駅そばは、ほぼ「えきめんや」でブランドが統一されていますね。内容は店舗によって若干、あるいは大きく異なるようですが。
  新逗子の「えきめんや」(改札出て左前)は、生麺注文後茹ででした。そして、「浪子そば」というオリジナルメニューを擁していました。たぬきそばの食券を買っていたのですが、口頭で浪子そばに変更します。
  出てきたそばには、たぬき・きつね・玉子・ワカメが入っていました。特別なものが入っているというわけではないんですね。でも、たぬきそばが360円であることを考えると、浪子そば400円の方が遙かにお得です。


戻ります。