倉庫28:鳴子峡紅葉狩りツアー

  今回の旅では、久々に高速を利用します。個人的にはあまり好きではないのですが、やはり短時間で移動できるメリットは無視できません。スポンサーが同行する旅であれば、片道8000円ほどの高速料金も気になりません。
  高速旅の最大の楽しみは、SA・PA巡りでしょうか。個人的には、マンモスSAよりもマイナーなPAの方が好き。空いているということもありますが、ローカルなムードが私好みです。PAでも、コンビニやドトールなんかが入っているとガッカリします。写真は、山形自動車道の古関PA。「マムシ注意」の看板が立つ、秘境ムードのあるPAです。
  鳴子峡へは東北道の方が行きやすいのですが、わざわざ山形道を経由したのはもちろん理由があってのこと。2年ぶりに、村山駅待合室の駅そばで1杯食べたくなったから。この店、本当に美味くて安い。写真は山菜そばで、350円。漬け物のサービスと、揚げ玉の入れ放題があります。麺は生麺で、完全注文後茹で。太麺なので5分ほどかかりますが、充分に待つ価値のある質感・風味。7〜800円払っても食べる価値があるかな、と思える味です。
  国道47号に入ってから渋滞につかまりましたが、なんとか鳴子峡に到着。東北屈指の紅葉の名所だけあって、すごい人出でした。レストハウスから少し離れた駐車場に車を停め、レストハウスまで歩いたのですが、その道中ですでにこの人込み。車道が少ししか写っていませんが、上下線ともビッチリです。この道にはバイパスがないから、トラックとか路線バスの運転手には気の毒な感じでした。ちなみに、レストハウス前の駐車場は、この時期は有料で、常時満車です。周辺に無料の駐車場がいくつかあり、しかも比較的空いているので、そちらを使った方がいいと思います。
  深沢橋から眺める紅葉。深沢橋は鳴子峡の定番ビュースポット。特に「展望台」とされているわけではありませんが、欄干に沿って観光客が鈴なりになっています。レストハウス前からの眺めよりも橋上からの眺めの方が綺麗なので、少し足を止めてみることをオススメします。
  鳴子峡レストハウスでは、名物のきのこ汁をいただきました。美味いんですけどね、これで500円というのは、コストパフォーマンス的にどうなのか……。村山駅でお得なそばを食べてから来ているだけに、満足度はそれほど高くありませんでした。
  こちらが、レストハウス前からの眺め。テレビ中継などでは、よくこのアングルが紹介されています。確かに綺麗だし、深沢橋も良いアクセントにはなっているのですが、「紅葉」という観点ではイマイチですね。橋からレストハウス側を眺めた方が、遙かに彩りが鮮やかです。
  レストハウスの足元には、JR陸羽東線の線路が走っています。ほとんどがトンネルなのですが、ほんの一部だけ地上に出て、峡谷エリアを通っています。鉄道に乗って紅葉を楽しむという手もアリかも。ただし、一瞬でまたトンネルに入ってしまうので、うっかり見逃しは厳禁です。駅で言うと、鳴子温泉・中山平温泉間になります。
  駐車場に戻り、峡谷の下へ下りる遊歩道を少し歩いてみることにします。遊歩道は、本当はレストハウス前まで続いているのですが、現在はレストハウス寄りの一部が通行止めになっています。レストハウスと峡谷歩きを両方楽しみたい場合には、それなりに時間を要することになりますので、予定は余裕を持って。また、遊歩道入口は長ったらしい階段です。数えていませんが、たぶん300段くらいあります。
  深沢橋から眺めた紅葉はすべて遠景でしたが、峡谷に下りると近景で眺めることができます。峡谷に下りる階段の途中にも、深紅に染まった紅葉をたくさん目にすることができました。
  階段を下りきると、峡谷に沿った遊歩道に出ます。上流(レストハウス方面)へ行くと、趣のある橋を渡ってちょっとした滝の麓まで行けるのですが、その先は通行止めです。ずっと歩けるのは、下流方面。
  ただねぇ、下流方面は「峡谷」というよりも「渓谷」という趣です。さらに歩くと、だんだん谷が浅くなって「清流」という雰囲気になってきます。道中には「立岩」などのいくつかの名所がありますが、さほど強く印象に残るようなものではありません。上流方面へ行けないのが残念でしょうがないです。
  なお、遊歩道の途中にはトイレも売店(茶店)もあります。路面も基本的に舗装されているので、普段着で充分歩けます。まぁ、散歩道ですね。「峡谷探索」というような野趣は皆目ないと言っても過言ではありません。
  鳴子温泉側の端まで歩くと、300段の階段を登らずに国道に出ることができます。ただし、駐車場まで戻る道中がダラダラの上り坂。まぁ、階段を上るよりはマシでしょうかね。ただし、写真のトンネル内は歩道が極端に狭くなっていてすれ違えないので、注意が必要です。トンネル以外はキッチリと歩道が整備されているのに、なぜ危ないトンネル内に限って歩道の整備が悪いのか。残念でなりません。
  鳴子峡をあとにして、国道4号沿いの「三本木の湯」で一泊。健康ランドなのですが、宿泊可能な個室があって(別料金ですが)、快適に寝泊まりすることができたようです。私はリクライニングルームで寝たのでよく分かりませんが。リクライニングルームは、決して広くはありませんが、快適性能は悪くなかったと思います。
  写真は、店頭にある足湯。健康ランド入場者でなくても、無料で利用できます。
  1軒くらいは駅そば探索も入れます。東北新幹線と陸羽東線のジャンクション・古川駅。改札外正面の店舗で「さかな天そば」をいただきました。「さかな天」という響きが怪しげで楽しみだったのですが、出てきたのは普通にキス天そば。メニュー名、「キス天そば」にした方が分かりやすくていいのでは? 味覚的には、普通というか、どこにでもありそうな感じというか。昨日の村山駅ほどの感動はなかったわけですが、店があっただけでも嬉しいものです。先客ゼロだったのがちょっぴり寂しいです。
  ラスト1枚は、帰りに立ち寄った羽生PAで買い食いした山形名物の「玉コンニャク」。100円だったので、ついつい。本場山形で食べないで、わざわざ埼玉で食べるという荒技をやってのけてしまいました。鳴子峡のレストハウス前にも屋台が出ていましたね。ただ、羽生PAのは3玉で100円、鳴子峡のは4玉で200円。羽生の方がコストパフォーマンスが上なんですよね。鳴子峡は観光地だから仕方がないのかもしれませんが……。


戻ります。