倉庫40:京阪神ブギウギ取材ツアー

  今回は、大阪を中心とする京阪神地区への取材旅行。2つの仕事で使う材料を同時に集めに行きました。そこで、いろいろ考えたのですが、仕事で使う写真はこのページにはアップしないことに決めました。なので、若干端折り気味の報告になることをご理解いただきたく候。お金がないので、格安高速バスで行きます。新宿駅新南口→大阪駅桜橋口の、格安高速バスで。3430円です。新宿駅新南口の高速バス乗り場は、待合所が狭くてダメですね。早く着きすぎると雑踏に揉まれまくるので、ギリギリに行った方がいいと思います。
  中央道経由で大阪へ。ちょうど、夜明時に着きました。バスの乗客は皆大阪駅構内へ吸い込まれていきましたが、私は逆方向へ歩きます。開通して間もない京阪中之島線に乗るべく、渡辺橋駅まで徒歩で移動。
  京阪で中書島まで行ったのですが、こちらは仕事で使うネタになるので割愛し、戻り電車で京橋駅に着いたところからレポート再開。
  写真は、京橋駅京阪改札内にある「秀吉」の天ぷらそば。変哲ないそばに見えるかもしれませんが、麺がシャキッとしていて、なかなか印象に残る一杯でした。
  この日の取材は中書島だけだったので、午後からは歩きます。京橋から、天王寺を経由して針中野まで。道中、四天王寺に立ち寄って参拝(というか観光)もしました。立派な伽藍内には、五重塔があります。この五重塔は、最上階まで螺旋階段で上がることもできます。建物自体は戦後に再建されたものなので、史跡的価値はあまり高くありませんが、雰囲気は楽しめます。あと、個人的には、境内にある休憩所(南側)内に立ちそばコーナーがあったのが気になりました。今回の旅はそば食の予定が目白押しで、これ以上は厳しいということで、今回は敢えてパスしましたが、次回行くときにでも試してみたいと思います。
  こちらは、JR阪和線・美章園駅前にある「一番」のきざみそば。揚げ玉は無料で入れ放題です。比較的濃い色のつゆに見えるかもしれませんが、純然たる関西風の味覚です。そばにはちょっと薄いかもしれません。
  JR阪和線の各駅は、市街地の駅とは思えないほどショボい駅が多く、駅そばがある確率も低めです。なので、この駅に店があったということには感激を覚えました。
  続いては、天王寺駅改札外の「南海そば」の、山菜そばです。この店は、まだオープンして2〜3年程度の新しい店です。立ち食い専門ですが、入れ替わり立ち替わりで多くの利用者があるようです。場所がいいですからねぇ。
  今回の旅は5泊6日ですが、行き帰りの夜行バスを除く宿泊はすべてお馴染み「アルデバラン」でした。よって、宿に関するコメントは、今回は特にありません。
  翌朝は、山陽電鉄沿線の取材のため、近鉄・阪神・神戸高速・山陽と直通している列車で西へ向かいます。阪神なんば線が開通したおかげで、ミナミから各方面への移動が大変スムーズになりました。運賃が少々高い気もしますが、便利さには変えられません。今後、利用する機会がたくさんありそうです。
  飾磨で取材を終えた後、垂水から少々歩きます。写真は、東垂水駅付近にある「ひがしたるみ展望公園」からの眺め。この辺りは山(というか丘)が海のすぐ近くまで迫っていて、線路が丘の裾の窮屈なところを走っています。そのため、駅を出るとすぐにこのような開けた景色を眺めることができます。
  須磨駅前の駅そば「串や麺吉」で、昼食タイム。天ぷらそばです。関西には「たぬきそば」(揚げ玉の意味で)を用意している店が少ないですから、なんとなく天そばを注文する機会が多くなります。関西の天そばは、関東のたぬきそばに近い存在(味覚)ですので。ちなみにこの店、夜には串揚げ屋になります。
  ブラブラ散歩は、三ノ宮駅まで。陽が落ちるのが早い季節ですからね、なかなか長距離の散歩は難しいです。
  写真は、三ノ宮駅近くのガード脇飲食店街にある「大熊」の、すじそば。これも、関西というか神戸周辺特有のメニューですね。すじ肉文化は関西以西で普及していて、関東にはあまりありません。関東人が食べても違和感なく美味しいと感じるのですが。関東の駅そば店で扱っても、かなり売れる商品だと思います。ちなみに、この店はネギが変わっています。千切りではなく、3センチくらいにカットしたものを乗せています。
  翌日は、日曜日ということもあり、取材の予定はナシ。一日歩いて過ごせる日です。宿泊代がかさむので、あまりこういう日程にはしたくなかったのですが、いかんともしがたい事情もございまして。
  まずは、難波から大阪港方面へ歩きます。そして、うわさには聞いていた「日本一低い山」こと天保山へ。登山所要時間、20秒。階段をチョコチョコッと上がるだけで山頂に到達できます。
  ちゃんと、「日本一低い山」であることを証明する石碑もあります。この石碑の手前には、三角点もあります。また、近くにある天保山山岳会で、登山証明書を発行しています。山麓で登山証明書を発行するというのも妙な話だとは思いますが、ネタとしては面白いですね。
  海に近いエリアには、異様に桁が高い橋がたくさんあります。おそらくは橋の下を大型船舶が航行できるようにと考えられているのでしょう。写真はなみはや大橋ですが、正面から見るとウォータースライダーのように見えます。この橋は有料道路ですが、歩行者は無料で通行できます。
  橋上からの眺めはこんな感じ。付近が工業地帯なので、わりと雑然としているというか、無機質な感じがします。遙か彼方に大阪ミナミの市街地を望むことができ、大阪ドームもハッキリと見えます(これだけ小さな写真になると探すのが苦しいですが)。
  こちらは、グルグルととぐろを巻く千本松大橋。なみはや大橋のように直線的なアプローチを設けるだけの立地的余裕がないためでしょうか、二重ループの橋になっています。面白いんですけどね、歩行者にとっては大変です。ループをぐるぐる回るだけで5分以上かかりますので。螺旋階段でも設けてくれればありがたいのですがねぇ。
  住之江駅「日光」で一休み。たぬきそばをいただきます。油揚げと天かすが両方乗っていますが、「たぬき」は当然、油揚げの方です。繊細な味覚でなかなか美味しかったんですけどね、エキナカ店にしてはちょっと高いのが玉に瑕、でしょうか。配膳付きだし、後払いだし。簡素なセルフ店にすれば、もう少し価格を下げられるのではないでしょうか。
  散歩は、日没サスペンデッドで堺東駅で終了。この日最後の一杯は、堺東駅近くの「都そば」で、ちくわ天そばを。毎度お馴染みの「都そば」ですが、この店舗は他店とは値段などがだいぶ異なるようです。
  ちくわ天そばは、個人的に鴨そばに次いで「都そば」のおすすめメニューに推したいメニューです。ボリューム感があって、安いので。
  ついでに大阪駅「シオヤ」を取材しようと思いついたのですが、行ってみるとこんなありさまでした。ガーン、閉店ですか。これで、大阪駅ホームから完全に駅そば店がなくなってしまいました。寂しい限りです。
  あまりにも悔しかったので、天王寺「天王寺うどん」で腹いせ。えび天そばといいたいところですが、メニュー名は天ぷらそばです。関西では、えび一尾に衣の十二単を着せた天ぷらそばを出す店が結構ありますが、そんな中で、この店は比較的良心的な天ぷらを出してきたなぁと思います。えびが大きめで、値段が安めなので。衣の十二単は相変わらずですが、たぬきそばを常食している私にとっては、衣だらけもなんのその。
  翌日は、難波駅で重要な取材があったため、この場でできるリポートは帰り際に立ち寄った鴫野駅「兵衛」のきざみそばだけ。上記美章園駅「一番」のきざみそばとは、ルックスがだいぶ異なります。こちらの「きざみ」はちくわのように見えるかもしれません。これ、油揚げを刻んだものです。1片が非常に大きいんですね。ジューシーで美味しいんだけど、つゆを吸ってメチャクチャ熱くなるので、口内やけどには充分な注意が必要です。
  帰りも、3430円の夜行バスで。お金がないのでね、涎臭いヤローの隣で、眠れぬ一夜を過ごしました。写真は、休憩で立ち寄った多賀SAのイルミネーションツリー。クリスマスが接近していることを実感します。
  街を歩く機会が多かったわりに忙しない印象の旅でしたが、大阪にはまだまだ未踏の地がたくさんありますし、未食の駅そば店も多いので、また3430円のバスで来たいと思います。隣が涎臭いヤローにならないことを祈りつつ……。


戻ります。