柿田川釣りバカツアー

  すぎやんまさんから企画が持ち上がったのが1/13頃、開催が1/22。「Assalamat」の自己紹介で「趣味は釣り」と謳っておきながら、竿を持つのは実に約5年ぶり。楽しみ楽しみ。
  しかし前日土曜日、関東一帯は記録的な大雪。それでも、車を出してくれるNo192さんが「運転できるよ」と言ってくれたので、心おきなく決行することにしたのでした。
  まだ空も暗い午前6時に家を出ました。道端に佇む「ちょっと意地悪そうな雪だるまさん」に見送られ、小さな旅が始まります。
  京王線高幡不動駅ですぎやんまさんと待ち合わせ、北野駅前でNo192さんと合流。No192さんの愛車が雪に埋まってしまっており、発掘作業を伴ったため、やや遅れて北野を出発。
  ちなみに、すぎやんまさん&No192さんとは大学時代からの付き合いで、HP仲間でもあります。「21世紀の旅人たち」からお二人のサイトへ飛ぶことができます。それぞれ、柿田川ツアーのことが掲載されていますので、そちらも参照していただけると幸いです。
  東名高速をひた走り、2時間弱で静岡県三島市の「柿田川フィッシュストーリー(以後「KFS」)」に到着。え〜、早い話が、釣り堀ですな。でも、釣り堀といっても、市ヶ谷辺りのものと一緒にされては困ります。富士山系の名水「柿田川湧水」の水を引いている、実に水の綺麗な釣り堀です。なので、渓流魚がたくさん泳ぎ回っています。イワナとかイトウなんてのもいるのです。しかも伏流水ですから、年間の水温差が少なく、一年中渓流釣りの醍醐味を味わうことができるわけです。しかも、経営元が養魚業者ですから、魚の品質も折り紙付きです。もちろん、食べられます。3時間券(2400円)を買って、早速釣り始めます!
  最初のヒットは、意外や意外(失礼!)、No192さんでした。30センチ級のニジマスをゲット! No192さん、竿を持つのは生まれて初めてだそうですが、キャスティングも合わせも飲み込みが早いですね。次にすぎやんまさんが同じくニジマスを釣り上げ、私は正直、焦りました。たぶん、3人の中では私が一番釣り歴が長いのですが、軽いリールに軽い糸、軽いルアーという取り合わせになかなか馴染めず(バスばかりやっていたので)、背後の池の水草を釣ったり、真上にキャスティングしたり、悪戦苦闘していました。
  でも、この釣り堀は12ものゾーンに別れていて、1号池と2号池(初心者ゾーン)では面白いように釣れます。私も遅ればせながらニジマスを釣り上げ、ホッと一息ついたのでありました。
  またまたニジマスがヒット!
  KFSでは、時間券(2・3・5時間がある)で入っている人は、持ち帰れるのは5匹までです。そして、初心者ゾーンで釣っている限り、まず間違いなく5匹は釣れます。なので、あとはどの魚を持ち帰るかという選択になります。やはり、大きく、美味そうな魚を持って帰りたいですからね。渓流魚は陸に揚げると死んでしまうので、「これはパスだな」と思ったら水中で針を外してリリースしなければなりません。
  この「持ち帰る魚の選択」という部分が、ちょっと難しいです。やはり、釣れたのはとりあえずキープしたくなるのですが、5匹に達してからもっと美味そうなのが釣れたりしますからね。
  お土産が揃ったところで、3号池(上級者ゾーン)へ移動。これが失敗のもとでした。1号池では面白いようにヒットしていたのが、こちらではかすりもしないんですね。で、すぎやんまさんが変に3号池で特大サイズを釣ったものだから、私も熱くなってしまいました。
  3時間はあっという間に経過し、1時間延長、また1時間延長で、1200円も余計に出費してしまいました。それでも、結果的に私は3号池では1匹も釣り上げることができませんでした。これは強敵だ。
  5時間に及ぶ熱戦が終わると、すでに陽が傾いていました。この釣り堀、西側に林があるので、陽が沈む(陰になる)のがえらい早いんですね。陽が当たっている間は寒さもあまり気にならなかったのですが、沈むとかなり寒いです。心なしか、北風も強くなってきたように感じました。
  これが、今日の釣果(お土産)。3人×5匹で、計15匹。3人とも、キッチリ5匹ずつ持ち帰りました。KFS、決して入漁料は安くないかもしれませんが、「まず間違いなく5匹持ち帰れる」という安心感がありますから、合計3600円払っても決して「損したなぁ」とは思いませんでした。社長もすごく気のいい人で、特設社長室に案内していただいたり(すぎやんまさんが社長と懇意にしているので)、いろいろとサービスしてくれたりで、楽しい1日を過ごすことができました。
  釣り終わっても、すぐには帰りません。KFSには魚を捌く設備が整っており、誰でも自由に使うことができるのです。包丁やまな板、氷なども借りることができます。クーラーボックスで姿のまま持ち帰る場合は氷をもらいましょう。また、自宅では捌けないという人は、ここで捌いて持ち帰れば、自宅の台所を汚さずに済みます。
  まずは、一時期毎週のようにKFSに通い詰めたというすぎやんまさんが腕を振るいます。話によると、魚の三枚おろしはKFSで覚えたとか。筋金入りのKFSファンです。包丁さばきといい仕上がりといい、プロ級と言ったら誉めすぎかもしれませんが、そんじょそこらの主婦よりはずいぶん巧いです。氏曰く「魚の三枚おろしは男の方が向いている」ということですが、見ていてなんとなく頷けるような気がしました。
  No192さんもチャレンジ。写真は腹を開いて内臓を取りだしているところですが、この後3枚おろしにもチャレンジしていました。この人、本当に飲み込みが早いです。なんだか、私一人置いてけぼりにされたような感じがして、一瞬だけ寂しかったですね。あ、ちなみに私は「見てるだけ」ではありませんよ。ちゃんと鱗落としとか、内臓出しといった作業は手伝っています。自分の写真は自分で撮れないので、載せていないだけで。本当ですよ(^^;
  こうして、15匹のニジマス君は無事に30枚の切り身となって、クーラーボックスに収められたのでありました。
  KFS、すぎやんまさんが惚れ込んだのも分かりますね。熱くなれる釣り堀だし、食べられる魚が釣れるし、持って帰れる。自分で釣った魚って、美味いからねぇ。春以降に、再度KFSに来る機会があるかもしれないなぁ。
  帰りがてら、KFSの客が多く訪れるという食堂に立ち寄りました。考えてみれば、北野駅前のコンビニで肉まんとおにぎりを買って食べて以来、飲まず食わずでした。よほど熱中していたのか、全然腹が減らなかったんですね。でも、KFSを去った途端に腹の虫が騒ぎだし、夕食を三島市内で済ませることにしたのでした。
  ここで頼んだ「かき揚げ丼」が、これ。うっひゃぁ、円筒形のかき揚げなんて初めて見たよ! 高さ、10センチはゆうにあります。しかも、この形でちゃんと中まで火が通っているのだから、すごい。ってか、これはまったくの偶然なんだけど、実は私、このかき揚げを雑誌か何かで見たことがありました。今回たまたますぎやんまさんの案内で入った店が、私がかつて雑誌で見て記憶に残っていた店だったわけです。なんか、因縁を感じますね。
  ただしこのかき揚げ丼、想像通りといいますか何といいますか、完食するのは結構きついです。味覚的には美味いので、90%までは美味しく食べられます。しかし、油がすごいので、最後の10%がなかなか喉を通りません。お腹いっぱいと言うより、胸がいっぱいという感じで。
  でも、話のネタとしては十分!


戻ります。